地域によっては環境に悪いから…と不必要なアイドリングを禁止している所もあったりしますが、エンジンを長持ちさせるという意味では必要とされていた暖機運転。
車に興味がある方であれば一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
ハイブリッド車が増えてきた昨今、暖機運転は現代では暖機走行という方法に置き換わっていきつつあります。
その暖機運転・暖機走行についての解説と、それによって車を長持ちさせるというメリットについて考察してみました。
諸説ありますが何を重要視されるのかはあなた次第。…といった感じで話していきます。
暖機運転・暖機走行のメリット/デメリット
メリットデメリットについて
いきなり最初に述べておきたいと思います。
( ´∀`)ノ
☆メリット
- 車の各部品を長持ちさせるので長い目で見ると修理費を抑えられる。
- 一呼吸おいて出発出来るので心にゆとりを持てる。
★デメリット
- 暖機運転においては多少燃費に悪い
エンジンや駆動系には各種オイルが入っていますが、オイルが余り行き渡っていない状況で高負荷がかかると通常よりも部品の摩耗が僅かに進みます。
これが長い目で見ると不調が出たりするので交換等、車の維持費に響いてきます。
暖機運転とはエンジンを適温まで温める事
「暖機運転」を聞き慣れない方の為に簡単に説明します。
エンジンなど熱を持つ機械はその熱によって金属部分が膨張し、その膨張が安定した時に最大限の性能を発揮出来る様に設計されています。
車のエンジンで言えば燃料の燃焼によって温まり、ピストンやシリンダーの熱膨張が安定したところで効率よくパワーが出る様に設計されています。
その最高のパフォーマンスを発揮出来るように温める事が暖機運転です。
特に昔の車やオイルは部品の精度や製品の質も低かったので暖機運転の必要性が謳われていました。
そもそも暖機運転は必要なのか
さて最初にも少し述べた通り温暖化防止や環境に悪いからと言った理由で
(最近は特にガソリンの値段が高騰していますしね…(-_-;))
無駄なアイドリングをやめようという昨今、暖機運転の必要性について話したいと思います。
正直、最近の車はエンジン部品の精度も高く出来ており、エンジンオイルの性能も良くなってきて、暖機運転をしなかったからと言ってすぐに故障することはありません。
ちょっと目線を変えて、
エンジンを始動した直後と暫く走った後のエンジン回転数に違いがある事をご存じでしょうか。
始動直後は少し回転が高いのです。
(これをアイドルアップと呼びます。)
それはなぜか。機械的な目線で見ると必要だからです。
始動直後のエンジンは早く温めようと回転を少し高く保つようにコンピューター制御されています。
少しでも燃費を稼ごうとしのぎを削っている車の燃費戦争の中、
メーカーも必要が無いのであればわざわざ燃料を消費するアイドルアップの制御を入れないかと思います。
必要だから始動直後は回転数を高くして早く温めようとする制御を入れているかと思います。
実際はエンジンだけでなく駆動系の暖機も必要
アイドリングをすることでエンジンは暖機できますが、他にも暖機した方が本来の性能を発揮できる箇所はあります。
ミッションやデファレンシャルがそれにあたりますが、基本的に駆動系は走る事で暖機ができます。
暖機運転は暖機走行に
最近ではエンジンのオン・オフを繰り返すハイブリッド車が非常に多くなってきたため、昔の暖機運転の方法では思うように温まらなくなってきました。
ハイブリッド車はスタートボタンを押してもすぐにはエンジンが始動しないので暖機運転が出来ません。
最近ではメーカーも「暖機運転は不要」と取扱説明書に記載しているくらいです。
現代の考え方としては暖機運転から暖機走行になってきています。
暖機運転・暖機走行の方法
暖機運転・暖機走行に触れたところでその方法について話していきましょう。
先ず、ハイブリッド車ではない普通車の場合の暖機運転はエンジンをかけ、アイドリングで数分待ちます。
長くても水温系が動き始めれば十分です。
次の1枚目の写真が水温計です。最近の車はこの針のタイプの水温計が付いてない車もあります。
2枚目の写真ですが、水温計の代わりにエンジン始動してしばらくはこの青い警告灯が点灯します。車種によっては緑の場合もあります。
警告灯と言っても赤や黄色ではないので危険性はありません。
意味は「エンジンがまだ冷えています。高負荷になる急発進は控えましょう」といった感じです。
お住いの地域環境によってはじっとアイドリングをするのが迷惑と取られるケースもあるので、その場合はエンジンを始動して一呼吸したらゆっくり発進していきましょう。
暖機走行とは
道路状況の迷惑にならない程度にじんわり走る事です。
緊急回避以外での急発進・急加速をさけて、車の各部に高負荷がかからないように走行します。
エンジンは高回転まで回さない様に走ります。
じんわり走る事でミッション等の駆動系も暖機ができます。
~まとめ~
- 暖機とは部品を温めて本来の性能を発揮させる事。
- 暖機運転・暖機走行によって、長い目で見ての維持費を抑えられる。
- 燃費は多少落ちるが、どちらを取るかはオーナーさんの考え方による。
- 方法としては、エンジン始動数分後に急発進急加速を避けて走りだす。
皆さんのカーライフが少しでも良くなります様に。
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