最近特にガソリン価格が高くなっていますが、今回はエコカーへの買い替えではなく、今の車で少しでも燃費を良くする方法や燃料について話していきたいと思います。
これからご紹介するエコドライブにより、おサイフだけでなく車にも優しくなれます。
ネットを見ると色んな方が色んな考え方で記事を書かれているので、ご自身の車の乗り方に合った燃費改善方法、車を長持ちさせる方法をお試しいただけたらと思います。
燃費とは燃料1リッターでどれだけ走れるか
車とか余り詳しくない方に念の為。
カタログやweb等の表記方法でよく見る燃費の単位は「㎞/L」。
これは燃料1リッターで何㎞走行できるかを表しています。
但し、使用する燃料、タイヤ空気圧、路面の状態、エンジンオイル等油脂類の種類、積載重量、走行パターンなどで変わってきます。
カタログの燃費の欄のモードは年代による測定方法の違い
因みに、車のカタログを見ると燃費の欄に幾つかの「○○モード」という項目が目に入ります。
これは年代によって運輸省が定めた燃費計測の方法の違いです。
新しく設定されたモードほど実際の燃費に近い数値になります。
10・15モード
最近のカタログでは見なくなった1991年制定の燃費測定方法。
加速にかける時間や測定スピードが実際の走行とかけ離れたものだった為、以下のJC08モードが制定された。
JC08モード
10・15モードよりも実燃費に近づける為2011年に制定された計測方法。
だが、それでも「実燃費はJC08モードの燃費より2割ほど低下する」と日本自動車工業会発行の小冊子に記載があるほどだった。
WLTCモード
2018年に制定の、国際連合が定めた国際基準を日本の道路事情に合わせて再編した測定方法。
このモードの中でも幾つかの項目に分かれ、より実燃費に近い数値となっている。
ハイオク車にレギュラーを入れてもコストは悪化するばかり
燃料の種類に注意を!油種を間違うとコスト悪化だけでなく故障の原因となる事も!
安いからといってハイオク仕様車にレギュラーを入れると、異常燃焼が起きない様にコンピューターが補正をかけて出力を落とします。
本来の性能を発揮出来ないので、いつもよりアクセルを多く踏んで燃費が悪化します。
本末転倒ですね。
逆にレギュラー使用にハイオクを入れるとどうなるかというと、個人的には余りお勧めはしません。
以前は
「ハイオクに含まれる洗浄剤がエンジン内部をクリーンにするからいいんだよ」という考えてましたが、
「レギュラーとハイオクの価格差、リッターあたり約10円でエンジンがクリーンになる程の洗浄効果は無いのではないか」
「寧ろ、燃えにくさからくる燃え残りがある」
という意見を聞いて
「レギュラーの方が完全燃焼に近いのではないか」と考える様になりました。
値段もレギュラーの方が安いですしね。
勿論ガソリンメーカーの違いからくる洗浄成分の違いや、エンジン負荷によってもコンピューター制御が異なる為、燃焼度合いも変わってくるので一概には言えませんが…。
「ハイオク入れるとパワーアップしないの?」という意見については話し出すとマニアックな話になるのでまた別の記事で書きたいと思います。
あ、結論だけ。車種によりますが、ほとんどの場合はパワーアップしません。
油種を間違うと故障の原因となる事も!
燃料の種類に注意を!
「軽自動車だから“軽”油でしょ?」違います!
最初耳にした時はネタかと思いましたが、実際にそう勘違いされてた人もいたそうです。
ちゃんとガソリン車にはガソリンを、ディーゼル車には軽油を入れて下さい。
エンジンの構造から違いますので。
ハイオクガソリン
ハイオクタン価(日本ではオクタン価96以上)が語源。
(オクタン価が高いと燃えにくい)
スポーツカーや高級車等、ハイパワーな車に入れられる事が多い。
パワーを出すために圧縮比を高めるが、異常燃焼のノッキングの原因ともなるので燃えにくい(オクタン価の高い)燃料を使用する。
燃えにくいとスス等の燃え残りが出る為、洗浄剤などの添加剤が含まれる。
この配合はメーカーによって異なる。
レギュラーガソリンと比べてコストがかかっているので値段が高い。
レギュラーガソリン
日本ではオクタン価89以上96未満のガソリン。
軽自動車や普通車等に使用される一般的なガソリン。
先程のハイオクガソリンはメーカーによって添加剤の配合が異なる為、多少性能に差があるが、レギュラーガソリンは基本的にどのメーカーも性能に違いは無い。
軽油(ディーゼル)
ガソリンと比べてリーズナブルなのが軽油。
大昔はトラックなどで黒煙モクモク、環境に悪そう。
というイメージがあったが、最近は車の機構の方が見直され、かなりクリーンな燃料。
ガソリンと違って高温高圧で着火する為、高トルクなのが特徴。
そのためバスやトラックなどの重量がある車両に使われている。
ガソリンエンジンとは機構から異なるので、ディーゼルエンジンにしか使用出来ない。
給油に関する豆知識
次の写真で、メーター内の燃料計付近に給油機のマークと「E」の文字、その上に右向き三角があるのが分かりますでしょうか?
これは右側に給油口がある事を意味しています。
ですのでレンタカー等普段乗り慣れない車両で給油する際に「給油口どっちだっけ?」と慌てない為に覚えておいて下さいね。
今乗っている車の燃費を良くするには?
最近の新車は以前の同クラスと比べると燃費は良くなっているのですが、新しい車に買い替えはなかなかにハードルが高いので今お乗りの車で燃費改善が出来ないかについて話していきたいと思います。
下記の中で「これなら自分にもできそうだな」というのがあれば是非やってみて下さい。
タイヤの空気圧点検とタイヤの買い替え
タイヤの空気圧が低下すると転がり抵抗が増えるので適正な数値に合わせて下さい。
適正値のシールは運転席のドアを開けたBピラー(フロントドアとリアドアの間の柱)に貼られている事が多いです。
入れ過ぎもタイヤに良くないし、乗り心地も硬くなるので、よく言われるオススメの空気圧は1割増しです。
関連記事
エコタイヤへの買い替えの検討
先程タイヤの転がり抵抗と言いましたが、エコタイヤはこの抵抗が少ないので燃費改善も見込めます。
もし「そろそろタイヤ交換の時期なんだよな~」ってタイミングの方がいらっしゃったら、エコタイヤへの交換も検討してみて下さい。
ブリヂストンのエコピアやヨコハマのブルーアース、ダンロップのエナセーブ、トーヨーのナノエナジーがエコタイヤにあたります。
お近くのタイヤ屋さんやカー用品店等で金額を見て店員さんと相談してみて下さい。
無駄な荷物を降ろす
当然ながら車が軽い方が燃料の消費量は少なくて済みます。
発進だけでなくブレーキへの負担も軽減されます。
ご自身のお車のラゲッジスペース(荷室)を見てみて下さい。
普段使わない荷物が積みっぱなしになっていないでしょうか?
僕は…車載工具以外の余り使わない工具とか載ってます。はい、悪い例ですね(;^_^A
普段使ってない物は降ろしましょう。
かと言ってテンパータイヤ(応急タイヤ)は降ろさないで下さい。
いざという時に必要ですので。
そう言えば最近はテンパータイヤも元から付いてない車が増えましたね。
メーカーは燃費向上の為、重量物の削減と積載量の確保の為にテンパー(応急)タイヤの積載をやめて、パンク修理キットに変更してきています。
急発進、急加速、無駄なアイドリングを減らす
急発進や急加速はゆっくり加速した時よりも多く燃料を消費します。
また、わずかながら車の部品の中の消耗品も長持ちします。
交通の妨げにならない程度にじんわりアクセルを踏んで加速しましょう。
最近の車であれば「ECOモード」や「インテリジェントモード」が付いているのでそれに切り替えるのも良いですね。
当然アイドリングも燃料を使用しますので必要がなければエンジンを切るようにしましょう。
最近の車のはアイドリングストップ機構が備わっているかと思いますのでそれを使うのも手かと思います。
車好きの方からはこんな意見もあります。
「エンジンは時々回さないと調子悪くなるのでは?」
確かにそうなんです。
低い回転数域ばかりを使い続けるとエンジン内部にススが溜まり易い傾向にあり、徐々に調子が悪くなる傾向にあります。
燃費には悪いですが、時々高速の加速の時などに低いギアで引っ張って回してあげる方がエンジンにとっては調子が良かったりします。
レッドゾーン(タコメーターのメモリの赤い所)には入らない様にご注意ください。
アイドリングストップを多用すると他に悪影響は無いの?
あります。
やはりエンジン始動の時にはセルモーター(エンジンスターター)を使いますし、その為にはバッテリーも使用します。
信号待ち等でアイドリングをし続けた場合と比べて長い目で見ると、セルモーターとバッテリーの劣化は早まります。
こればかりはどちらを取るかなんですよね。
ガソリン代をなるべく少なくするか、セルモーターとバッテリーをなるべく長持ちさせるか。
バッテリーもアイドリングストップ機構が付いている車のバッテリーと普通の車のバッテリーとは種類が違いますので交換の際は気を付けて下さい。
これについての詳しい話はまた別の記事で。
メンテナンス
エンジンオイルとエアクリーナーのフィルターは新しいほど良い。
先程のタイヤ空気圧の話もここに入るのですが、今回はエンジンオイルとエアエレメント(エアクリーナーのフィルター)についてです。
エンジンオイルの詳しい話はまた別の記事で書くとして、今回は簡単に説明しますね。
エンジンオイルは使い続けると劣化したり汚れによって本来の性能を発揮出来なくなる為、気付かない内によりアクセルを踏む様になり、燃費が悪化します。
車の使い方にもよりますが、軽自動車や日本のスポーツカーやターボ車は3000㎞~、普通車であれば5000㎞を目安にオイル交換をしてはいかがでしょうか。
エアエレメント(エアクリーナーのフィルター)も同様に新しい物ほど燃費に関係します。
これはエンジンに入る空気のごみを取るフィルターの役割です。
ですので使い続けると小さいごみなどが空気がエンジンに入る際の抵抗になりますのでアクセルを多く踏む
⇒燃費が悪くなる。
という感じです。
取扱説明書の交換の時期はあくまで目安で、それくらいで交換していれば“壊れない”レベルの話です。
特に日本は湿気や気温変動の多い国で、オイルやフィルター類には負担が大きいです。
良いコンディションを維持する為に、個人的にはその半分の距離や時期に到達する前に交換するように心がけています。
~まとめ~
- ハイオク車にレギュラーガソリンを入れてもコスト面で逆効果。
故障の原因にもなるので正しく給油しましょう。 - 燃料計の所に小さな三角の表示は給油口の方向を表している。
燃費改善に効果のある方法
- タイヤの空気圧は適正に。買い替えの際はエコタイヤを選ぶ。
- 無駄な荷物を降ろす。
- 急発進、急加速をしない。
- 不必要なアイドリングをしない。
- アイドリングストップ機能がある車両はONに。
- エンジンオイルとエアエレメントは環境・使用状況に応じて早目の交換を心がける。
というのをご自身の環境に合わせて実施してみてはいかがでしょうか。
あなたのカーライフが少しでも良くなります様に。
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