新品のカーバッテリーを購入する際に色々と調べていたところ、新品と言えど生産から何カ月も経過しており、自己放電が進んでいる物も多数ある事が分かりました。
今回はバッテリーの交換前に充電器で補充電してみた記事になります。
新品のバッテリーの電圧や容量はどのくらいなのか、補充電にかかる時間はどのくらいなのか、実際に充電した結果をご紹介したいと思います。
自己放電
化学変化によって電気を発生させる仕組みのバッテリーは、電気機器を使用せず放置しているだけでも蓄えている電気が少しずつ減っていきます。
こんな方に
- そろそろカーバッテリーの交換時期かも
- 新品だからそのまま取り付けてもいいよね?
- お店で売ってるバッテリーってどれ位充電されているの?
- 新品でも充電して意味はある?
- 新品バッテリーの補充電にかかる時間は?
通常、仕入れたバッテリーはそのまま販売
ディーラーやカー用品店等の殆どのお店は仕入れたらそのまま販売、取り付けをしています。
この後どれ位補充電に時間がかかるか、実際に充電してみた結果をご紹介しますが、バッテリーを全て充電してから販売・取り付けをしていては時間がかかるので利益率が悪くなるからです。
時間効率と利益を考えると仕入れてからそのまま販売するのが自然な流れと言えるでしょう。
中には補充電してから販売している拘りのお店も
先程はバッテリーをメーカーから仕入れたらそのまま販売するお店が通常だと書きましたが、それを逆手にとって「補充電してから販売する」のを売りとしているお店もあります。
筆者が色々調べていた時に知った情報ですが、メーカーから仕入れて、満充電にしてから販売している業者もあります。
新品なのに充電するの?
どの商品でもそうですが、製造されてからお店に陳列され、皆さんのお手元に届くまでに期間があります。
冒頭でも触れた様に、バッテリーは電気を使わなくても自己放電といって蓄えている電気が徐々に無くなっていきます。
ですので先程書いた通り、補充電してから販売している業者から購入しない限り、普通のお店で購入した物は補充電出来る可能性が十分あるという事です。
最近はネットで買う方が安いので、自分で交換する人も多いかと思います。
ネットでも殆どの物がメーカーから仕入れてそのまま販売しています。
補充電してから販売しているお店があればそれを売りにしていますので、「補充電してから発送します」的な記載があるかと思います。
そういった記載が無ければ、購入後補充電してから取り付けると良いでしょう。
補充電すると何が良いの?
購入したバッテリーは基本的には補充電領域が残っていると、先程お話ししました。
バッテリーを交換前に補充電してやる事で寿命までの上限を上げて、容量を十分に使う事が出来ます。先の画像はそのイメージです。
最初に1度補充電してやるだけで使える領域が増えるので、有効に使用する事が出来ます。
充電には12Vバッテリー専用の充電器を使用
「12V 充電器」で検索してみると沢山種類が出てきますが、筆者はその中でも「パルス充電」機能が付いている充電器を選択しました。
パルス充電とは簡単に言うとバッテリーを長持ちさせる充電方法です。
パルス充電について詳しくはこちら(関連記事)
その中で1万円未満で予算を考えていたので、メルテックのMP-220の機種を選びました。
家庭用コンセントで使用するタイプです。
特に難しい設定とかはなく、バッテリーの種類を選ぶだけで後は全自動で充電も出来ますし、バッテリーを長持ちさせるパルス充電、トリクル充電も出来ます。
中には「車に搭載して走行する事では満充電に出来ないの?」という声もあるかもしれませんが、
現実問題、何時間も走る機会は少ないですし、電力を消費する状況も多々ありますので、難しいでしょう。
やはり充電器を使用する方が効率的です。
実際に補充電してみた
実際に新品で購入したバッテリーを補充電してみました。
①先ずはプラグをコンセントに挿し、充電器とバッテリーを繋ぎますが、+が先で、-が後です。
外す時は逆に-から外し、+が後です。
ここから後の操作方法は筆者が使用しているメルテックのMP-220の物になります。
②バッテリーの種類を選択します。アイドリングストップ用なので「ISS」です。
因みに今回筆者が購入したバッテリーはパナソニックのカオスで、車が初代レヴォーグのアイドリングストップ機能付きなのでQ-100になります。
【注意!】
Q-100Rの型は+と-の電極が逆になり、取り付けが出来ませんので間違わないで下さい。
【注意!】
充電をする際は水素ガスが発生するので外または風通しの良い場所で充電してください。
画像は新品で購入したバッテリーの状況ですが、充電器の簡易的な診断によると画像の通り電圧が12Vで容量は60%と表示されていました。
当然このまま交換して使用しても問題は無いのですが、補充電できる余地がありそうですので充電していきます。
バッテリーの製造年月日
実はバッテリーの製造年月日が基本的にはこの辺りに記載されており、数桁の数字が印刷されています。
どのメーカーも大体同じで、パナソニックは左から2桁ずつ「日」、「月」、「年」を表しています。
画像の数字は「220521E」なので2021年の5/22日製造となります。(一番右のアルファベットは管理上の文字です)
製造から少し時間が空いているのは、型番の後にA3と表記されている1つ前の第3世代の商品を購入したこと。(この記事を書いている頃はA4の第4世代が流通してます)
筆者がこのバッテリーを購入してから補充電するまでの間に、現在車に搭載している古いバッテリーがパルス充電によってどれくらい復活するのかを実験していたからです。
その時の様子の記事がこちらです。
補充電開始
補充電1日目
1日目はISSのAUTOモードで約6時間補充電しました。
充電を一旦停止すると現在のバッテリーの状況を表示してくれます。
この時は電圧が13.6Vで容量は70%でした。
まだまだ補充電していきます。
補充電2日目
2日目は1日目と同条件で約10時間補充電しました。
電圧が13.9Vで容量は80%まで回復しました。
休日に一晩補充電するようにしてますので、1日目から1週間の間隔が空いている事を追記しておきます。
補充電3日目
3日目も2日目と同様に約10時間補充電しました。
電圧が13.8Vで100%まで補充電出来ました。充電をオフにしてから電圧が落ち着くまで少し時間がかかります。
製造から期間が空いてしまったのが原因か、飛び飛びの充電だった為なのか、AUTOで充電した為かは分かりませんが、補充電に合計26時間かかりました。
電流値を設定する事でより早く充電出来たとの情報あり
YouTubeに同様の車系のチャンネルを持っているのですが、そこのコメントで「電流値を10Aに設定して一晩置いたら100%になりましたよ」との有力情報を頂きました。
このメルテックのMP-220は簡単に充電できるAUTOモードと、電流値を設定出来るモードがあります。
電流値を設定
筆者が実際にメーカーにその充電方法の違いを質問してみました。
その解答は、AUTOモードはバッテリーの状態を見ながら徐々に電流値を上げていき、最適な電流値で充電するそうです。
対して電流値を設定すると、設定したMAX電流値まで上げた後、最適な電流値で充電するそうです。
コメントを下さった方のバッテリーの状況とイコールではありませんが、AUTOモードで時間がかかってなかなかフル充電出来ない場合は電流値を設定してやる事で早く出来るかも知れません。
~まとめ~
- 新品のバッテリーは基本的にメーカーから入荷した物をそのまま販売している
- 中にはフル充電にしてから販売する事を売りにしている業者もある
- 新品でも帯電していない領域があるので補充電する事でそのバッテリーの容量を十分に使える
- 1度フル充電にするだけで上限を上げて、寿命まで長く経済的に使える
- バッテリーの状況によっては一晩から二晩程充電の時間を要する事がある
何年か使用して、バッテリー上がりが不安な方に
あなたのカーライフが良くなります様に。
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